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「リハビリ難民」の実態

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「リハビリ難民」の実態

体の機能を取り戻すためのリハビリを受けたいのに受けられない「リハビリ難民」 と呼ばれる人が増えています。国が、病院でのリハビリに日数制限を設けているからです。平成18年から、例外はあるものの、例えば脳梗塞だと、最大で180日=6ヵ月に制限するようになったのです。
社会復帰をめざしている人にとって、リハビリを受けられないのは深刻な問題です。さらに今後、こうした「難民」が増えると予想されています。

社会復帰へ リハビリ日数制限の壁

都内に住むKさん(女性)、61歳です。経理の仕事をしていた5年半前、脳梗塞をわずらいました。今も左半身にまひが残り、不自由な生活をしています。社会復帰をめざし、懸命に病院でのリハビリに取り組んでいたとき、思わぬ壁にぶつかりました。リハビリの日数制限です。脳梗塞の場合、最大でも6ヵ月。回復の見込み次第では、さらに制限されます。Kさんの場合、5ヵ月半で打ち切られてしまいました。
「リハビリをもっとやっていれば良くなるという思いがあったので、これでもう見捨てられてしまうという思いが強くて。崖から突き落とされたような感じで」

機能回復をめざすリハビリは受けられず…

わらにもすがる思いで見つけたのが、リハビリに特化した施設、デイケアでした。しかし内容や時間は、満足できるものではありませんでした。
「デイケアだとリハビリは15分~20分で終わってしまって。自分が思い描いていたものとは違ったのでちょっと残念でした」
病院では、週6日3時間、マンツーマンのリハビリが受けられました。しかしデイケアだと、専門のスタッフが少なく、1人1人に割かれる時間が短いのです。そもそもデイケアは、心身の機能を「維持させる」ことが目的のため、Kさんが望むような「機能を回復させる」リハビリは少ないのが現状です。仕事への復帰を望んでいた川尻さん。結局、まひは十分に回復せず、諦めざるを得ませんでした。
今、リハビリへの需要は高まっています。脳梗塞など、脳の血管の病気の患者は、およそ118万。そのうち、働ける若い世代の人も多くいます。Kさんのように社会復帰を考え、十分なリハビリを受けたいと考える人は、今後増えると予想されています。

すべて自己負担の訪問リハビリ

こうした中、新たなサービスが登場しています。保険を使わない、自費の訪問リハビリです。専門知識を持ったリハビリトレーナー・メンタルトレーナーが独自のリハビリメニューをそろえ、マンツーマンの指導が受けられます。費用はすべて自己負担です。それでも多くの方々が利用しています。
週に1度通っているFさん(男性)、41歳です。くも膜下出血で倒れたのは、3年前。朝起きて激しい頭痛と吐き気に襲われました。救急車で病院に運ばれ、すぐ手術。一命はとりとめました。しかし、左半身にまひが残りました。病院でのリハビリも打ち切られ、絶望の中、動く片手でようやく見つけたのが、自費の訪問リハビリでした。
「ホームページの内容を見て、これは可能性があるなと思って。諦めていたものをもう一回ちゃんと取り組んでみようという前向きな気持ちが生まれました」

高額でも最善の方法

リハビリのメニューは、それぞれの症状や目標に合わせた、オーダーメイドです。Fさんは、麻痺した左半身でも身体を支えられるよう、メニューを組んでいます。サポートがあれば、左足にも体重を乗せられるようになりました。退院したばかりの頃は、車いすが欠かせませんでしたが、2年半経った今は、少しの距離なら杖を使わなくても歩けるまでになっています。
これまでに支払った金額は安くはないと思う一方で、現状では最善の方法だと考えています。
「活力につながりますね、生きて行く上で。やっぱりよく“リハビリ難民”という言葉どおり、諦めてふさぎ込む人もいますけど、道があるというのは、生きる力がもらえる」

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